暗号資産は、その基幹資産であるビットコインと、それ以外のアルトコインに分類されます。
アルトコインは、今現在2万種類ほどの名称の暗号資産がありますが、1日の取引量がゼロのものも多く、資産といえるものはわずかだという認識です。
多くのアルトコインの基本的な仕組みは、ビットコインを元に作られており、ビットコインの欠点や機能性を改善したアルトコインは市場規模を拡大しています。
有名なアルトコイン
有名なアルトコインとしては、1日の取引高が大きいものは次のとおりです。
以下は2023年12月のある日の取引高です。1日の取引高です。
参考サイト https://coinmarketcap.com/ja/
暗号資産 | 時価総額 | 1日取引高 | 時価 |
ビットコイン(BTC) | 110兆円 | 2兆8千億円 | 564万円 |
イーサリアム(ETH) | 37兆円 | 1兆3千億円 | 30万9千円 |
テザーコイン(USDT) | 13兆円 | 4兆6千億円 | 148円 |
バイナンスコイン(BNB) | 5兆1千億円 | 877億円 | 33,900円 |
リップル(XRP) | 4兆8千億円 | 1400億円 | 90円 |
ソラナ(sol) | 3兆8千億円 | 1900億円 | 8,946円 |
スティーブルコイン(USDC) | 3兆6千億円 | 6300億円 | 148円 |
カルダノ(ADA) | 1兆9千億円 | 390億円 | 56円 |
ドージコイン(DOGE) | 1兆7千億円 | 990億円 | 12円 |
トロン(TRX) | 1兆3千億円 | 340億円 | 15円 |
トンコイン(TON) | 1兆2千億円 | 46億円 | 360円 |
アバランチ(AVAX) | 1兆2千億円 | 730億円 | 3,283円 |
チェーンリンク(LINK) | 1兆2千億円 | 760億円 | 2,159円 |
ポリゴン(MATIC) | 1兆円 | 760億円 | 114円 |
名前の知られたアルトコインはいくらでもありますが、資産形成という観点から見た場合は、時価総額の目安は最低でも「100億円〜300億円以上」と言われますし、特に短期売買を考えている人は1日の売買代金は「30億円」がひとつの目安になるそうです。
上記のサイトで、およそ上位から50位くらいまでが該当します。2万種類近くあるアルトコインで、資産と呼べるものは50ぐらいしかないと考えれば大体あっていると思います。
アルトコインを売買するときは、そのアルトコインがなんのために作られたのかを知ると良いと思います。
イーサリアム(ETH)の役割
例えばイーサリアム(ETH)は、ビットコインが売買や取引に使われる通貨や資産として作られたのに大して、スマートコントラクトという分散型の取引ルールを定めるプラットフォームとして作られたとされています。
スマートコントラクトとは、ブロックチェーンシステム上の概念で、あらかじめ設定されたルールに従って、ブロックチェーン上のトランザクション(取引)、もしくはブロックチェーン外から取り込まれた情報をトリガーにして実行されるプログラムを指すものです。
難しい概念ですが、プログラムが実行できるプラットフォームと言えそうですね。
スマートコントラクトをプラットフォームにして作られた分散型アプリケーションをDapps(ダップス)と言います。
DAppsとは、ブロックチェーンを利用した分散型(非中央集権型)のアプリのことです。
一口にDAppsと言っても、金融サービスやゲームなど、アプリの種類には様々なものがあり、日々、新しいものが開発されています。
Dappsは、世界中でイーサリアム上に作られています。代表的なもので規格も定められているものに、トークンを発行して資金を調達する仕組みであるICO、仲介者なしに資金の貸し借りをする仕組みであるDeFi(ディーファイ)、そしてデジタルデータを取引可能にするNFTなどがあります。
ビットコインのブロックチェーンにはこのような機能はありません。ビットコインは売買や取引に使われる通貨や資産の役割に特化したものと言えますね。
テザーコイン(USDT)の役割
多くの暗号資産はボラティリティ(価格変動)が大きく、米ドルや日本円などの法定通貨と比べると、決済などでの実用性で劣るという難点を抱えています。
そうした難点を解消するため、法定通貨やコモディティ(商品)などに価格が連動する暗号資産「ステーブルコイン」が開発されました。
「テザーコイン(USDT)」は、世界で最初に生まれたステーブルコインであり、米ドルの価格に連動するように設計されています。
役割としては、価格変動が小さいため売買や取引の決済に使いやすい暗号資産と言えます。
次がUSDTの日足チャートです。日足ですが価格変動がほかの暗号資産より小さく、ドル相場と連動しているのがよく分かります。単純にドルの代わりに決済に使える暗号資産ですね。
※出典:https://coinmarketcap.com/ja/currencies/tether/
次はドル相場の日足チャートです。
※出典:https://www.bk.mufg.jp/tameru/gaika/realtime/chart.html
資産として有名なアルトコインの例
色々なサイトにアルトコインランキング情報などが出ているので、それらの例を挙げます。
なお、各暗号資産の説明はネット情報のうち最も性格をよく表しているものを採用しています。
リップル(XRP)
従来の国際送金が抱える「時間がかかる」「手数料が高い」を解決するために、2004年にアメリカの「Ripple Inc.」という企業によって開発されたもの。リップルが提供する国際送金ネットワーク「RippleNet」には、世界45ヵ国300以上の金融機関が参加している。日本の三菱UFJ銀行やみずほ銀行なども含まれている。暗号資産XRPを利用した送金システムは、次世代型の国際送金ソリューションとして各方面から大きな注目を集めている。
ビットコインキャッシュ(BCH)
2017年8月1日、ビットコインがハードフォークしたことにより誕生した暗号資産。ブロックサイズの大きさが異なり、ビットコインは1MBであるのに対し、ビットコインキャッシュは32MBと、一度により多くの取引を処理することができます。決済通貨としての役割を目指しているため、手数料を安く抑えられている点も特徴。
ライトコイン(LTC)
ライトコインは2011年に元GoogleのエンジニアであるCharlie Lee氏により考案された。ライトコインはビットコインのコードをベースに、ビットコインの欠点を補う形で開発が行われた。
ネム(XEM)
ネム(XEM)は、ビットコインが持っている問題点を解消する目的で開発された。ビットコインのブロックチェーンに使われている「PoW(Proof of Work)」というプログラムは、ブロックチェーン生成に多大なコストを必要とする。これを解消するため、PoWに拠らないブロックチェーン技術を導入しているのがネム(XEM)。
ベーシックアテンショントークン(BAT)
Brave というブラウザ経由で使えるユーティリティートークン。イーサリアムのブロックチェーン上で動作するトークンで、不要な広告やトラッカーをブロックする Brave ブラウザと並行して開発された。
アイオーエスティー(IOST)
IOST(アイオーエスティー)は、さまざまなブロックチェーン技術を活用したサービスの提供を目指す注目の仮想通貨です。
エンジンコイン(ENJ)
エンジンコイン(ENJ)は、シンガポールのブロックチェーンエコシステムを開発するEnjin社により、イーサリアムブロックチェーンで発行された。Enjin社が開発するエコシステム上では、エンジンコインを利用してNFTを購入したり、反対にNFTをメルティング(溶解)してエンジンコインを獲得したりすることができる。
ジム(XYM)
シンボル(XYM)は、ブロックチェーンの複雑な開発を分解し、パブリックチェーンとプライベートチェーンをレガシーシステムと信頼できる安全な方法でシームレスに統合できるようにするために開発された。
ポルカドット(DOT)
ポルカドットとは、Web3(Web3.0)実現を目指すプラットフォームである。異なるブロックチェーン同士のインターオペラビリティ(相互運用性)の問題を解決するために開発された。ポルカドットで使用されるネイティブトークンがDOTトークン。
ポリゴン(MATIC)
ポリゴン(Polygon/MATIC)とは、イーサリアムをより普及させるために開発された「Polygon(旧:Matic Network)」で使用されるトークン。イーサリアムの拡張を目的とした「レイヤー2スケーリングソリューション」として開発されている。
トロン(TRX)
トロン(TRON/TRX)とは、動画やゲーム、音楽などのデジタル作品をクリエイターが自由に発表できるプラットフォームを目指しているプロジェクトである。
ソラナ(SOL)
ソラナは、分散化を損なわずに高速な取引を実現することを目的とした暗号資産コンピューティングプラットフォームである。
エイダコイン(ADA)
エイダコインは、「教育」「小売」「農業」「政府」「金融」「医療保健」など、ユースケースを限定しない汎用プラットフォームを目指している。ただし、代表的なユースケースの例として、オンラインカジノが注目されており、さまざまなユースケースのなかでもカジノに関連する暗号資産として一定の知名度を有している。
ドージコイン(DOGE)
ドージコイン(DOGE)は、ビットコインのパロディーコインとして2013年に誕生した。名前と柴犬のロゴは、ミームをベースに作られた。希少性を追求したビットコインとは異なり、ドージコインは、毎分1万枚の新しいコインが採掘され、供給量に上限がないなど、流通量が多いことが特徴。
アバランチ(AVAX)
アバランチ(Avalanche)とは、DApps(分散型アプリケーション)を構築するためのオープンソースプラットフォームである。グローバルな金融の規模にも対応することが目指されており、処理速度の速さや開発の柔軟性などに注力した開発がなされている。
これらが全ての取引所で売買できるわけではありません。取引所ごとに取り扱っているアルトコインは違います。
取り扱いたいアルトコインがある場合は、売買できる取引所をさがすところから始まります。イーサリアムのブロックチェーンで発行されるNFTなどを取引する際、「ガス代」と呼ばれる手数料が発生します。
一般的にはポリゴン(MATIC)が安いので、ガス代はポリゴンで支払ってきました。以前はポリゴンを国内の取引所では購入できなかったので、国外の交換所でイーサリアムをポリゴンに交換して利用しましたが、今では多くの国内の取引所でポリゴンが購入可能です。
資産形成にはビットコインが分かりやすい
ビットコインは世の中に名前が知られていて、時価総額も取引高もトップです。価格変動が大きいので、短期売買にも長期売買にも使えます。
何と言っても取引高が大きいので買いたいときに買え、売りたいときに売ることができるのが一番のメリットです。
これはアルトコインを買うときにも注意が必要で、1日の取引量がある程度あることは必須です。1日の取引量が少なかったりゼロだったりすると、売りたいときに売ることができません。
ビットコインは2022年の250万円前後から2024年には一時700万円を超えました。資産形成には長期的にも優れていると言えます。
短期的にも、2024年1月11日には664万円から715万円まで一気に上がっていますし、利益を狙うチャンスはいくらでもあります。
アルトコインの属性をよく理解している方以外は、資産形成といえばビットコインが適していると思います。
私的には半減期以降の値上がりを期待して長期的に買っていきたいと思っています。
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