暗号資産の取引をするには、まずは取引所に口座を開かなければなりません。
取引所を選ぶ際のチェックポイントをご紹介します。
※ここでは「取引所」と書いていますが、実際には「販売所」機能しかないところもあります。総称して取引所と表記します。
ログインなどの際の二段階認証に対応しているか
ログインにはIDとパスワードを使いますが、今は不正アクセス対策としてはこれだけでは不十分です。
SMS(ショートメール)に送られてくる番号を入力したり、Google Authenticatorによるワンタイムパスワードを入力し、更に画像認証を併用したりして二段階認証に対応していることがどうしても必要です。
次はGoogle Authenticator の画面です。ワンタイムパスワードは60秒ごとに変わります。
二段階認証に対応していない国内の取引所はないと思いますが、やり方は様々なので、できるだけ複雑な方がセキュリティー的には安心です。
また、取引所から外部へ出金・送金の際に、勝手に送金されないように、出金先アドレス制限、メール認証、二段階認証に対応していることも重要です。
取引所や親会社が上場企業かどうか
取引所に資金が十分にあることが重要ですので、取引所自体が上場企業であるか、または親会社やグループ会社が上場企業で、資金に余裕があることが取引所を安定的に運営できる安心ポイントになります。
取引所の公式サイトには会社概要が記載されているので、資本金の額、上場の有無、親会社がある場合はその名称などが記載されているので、必ず確認しましょう。
経営が行き詰まって破産したり、不正アクセスで保有している暗号資産を盗まれて破産したりとか、経営が安定的にやっていけるかどうかは大事なポイントです。
金融庁の認可を受けているかどうか
日本国内で暗号資産取引所を開設するときは、金融庁の認可が必要です。
金融庁では暗号資産交換業者登録一覧を公開しています。
海外の取引所と直接取引をすることも違法ではなく可能で、海外の取引所を選ぶ理由は、主に国内では取り扱っていない暗号資産が売買できるためです。
海外の取引所は多くは英語での口座開設となるので、翻訳機能に頼るのは危険です。英語が理解できる方のみが、名前の知られた大手と取引するのは可能です。
なお、最大手のバイナンス(Binance)は、日本から海外のバイナンスと契約することができなくなりました。バイナンスジャパンが開設されたため、今後は国内の取引所としてバイナンスジャパンとしか契約ができないのでご注意ください。
取引量が多いか
取引量が少ないと買いたいときに買えなかったり、売りたいときに売れなかったりして機会を損失するおそれがあります。
取引量はできるだけ大きい取引所を選択しましょう。
業界トップクラスの取引所を選択してください。
レバレッジ取引はしない
国内の取引所では、レバレッジ取引(いわゆる信用取引)が資金の2倍までできるところがあります。
例えば資金が50万円しかなくても、その2倍の100万円までの取引ができるシステムです。
レバレッジ取引は、レバレッジ効果(てこの作用)により資金の2倍までの金額による取引が可能で、わずかな価格の変動で大きな利益を得ることが可能ですが、逆に手持ち資金を超える大きな損失を被ると、追証(資金の追加)を求められたり、ロスカットと言って強制決済されるおそれがあります。
多くの取引所ではレバレッジ取引を中止しています。
レバレッジ取引が可能な取引所であっても、現物取引だけを使うようにしてください。
取引手数料がいくらかかるか
取引所によって手数料が異なりますから、公式サイトで手数料を比較してみましょう。
一般的には、指値注文の約定では手数料がゼロか逆にわずかに戻るのが普通で、販売所による成り行き注文では若干の手数料がかかります。
一番手数料が多いのは、暗号資産をウォレットに出金したり、暗号資産を通貨で銀行口座へ出金するときで、数百円から1000円前後までかかることがあります。
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