ビットコインは、マイニングの一連の作業に対する報酬として発行されます。ビットコインを獲得する行為までを含めてマイニングといいます。
※マイニング(採掘)とは、金などの貴金属を発掘する動作に似ていることから名付けられました。実際はP2Pネットワーク上に流れている取引データをコンピューターを使って探し出して取引を検証し承認したのち、データをブロックチェーンのブロックに保存する作業のことです。
ブロックチェーンは、ビットコインにおけるすべての取引データが記載された、大きな取引台帳のようなものです。
この報酬として獲得できるビットコインはどこから出てくるのでしょうか。
マイニング報酬はシステムから作り出される
報酬を受け取れるのは、取引データのマイニング作業を最初に終えたマイナーのみです。
ビットコインのマイニング報酬は「誰」からというわけではなく、あらかじめプログラミングされたシステムによって、マイニングに成功した人に支払われています。
システムが自動的に作り出しているということです。
もちろん無限に作れるわけではなく、およそ西暦2140年までに上限が2100万BTCと決められていて、すでに90%以上は発行済とのことです。
国で流通している紙幣や硬貨といった法定通貨は、国や中央銀行などの発行元で管理されていますが、暗号資産のビットコインには、暗号資産を発行・管理する機関がありません。
その代わり、ブロックチェーン技術を用いて不特定多数の手で暗号資産を管理し、改ざんなどを防止するシステムになっています。
その管理の報酬としてマイナーにビットコインが支払われるということなのですね。
ブロックチェーンについて補足
ビットコインの場合は、一定時間内(通常は10分程度)の取引は、ビットコインのP2Pネットワークに流され、一つのブロックとしてまとまられます。
各ブロックには次のことが記録されています。
1.過去10分間の全世界でのビットコイン取引。内容はビットコインの送金者からネットワークに流されたデータ。
2.これらのブロックのハッシュ(情報を要約したもの)
3.ブロックのハッシュ計算から見出された、ある数(ナンス)。この計算は非常に難しいものらしい。
余談ですが、取引が確認されるまでには最低でも10分はかかることになります。レジでビットコインで支払ったとしても、承認されるまでに最低10分は待たなければならないことに。
データを格納するブロックは時系列でつながっており、格納された取引データを書き換えることは現実的に不可能です。
新しいブロックに入った取引データは、これまでの取引データとの整合性に問題がないか検証されます。問題がなければ承認され、データが入ったブロックはブロックチェーンの最後尾につながります。
この取引データの検証・承認作業が、マイニングです。マイニングは有志のマイナーによって行われており、取引台帳を多くの人々で共有・更新することで整合性が保たれています。
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